自閉症の兄弟という地獄

中学生の頃に読んだNewtonの内容をいまだに覚えている。自閉症ついて書かれていた。

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自閉症の原因については未だに解明されていないが、その一つとして考えられているのが『遺伝』。他にも様々な原因の候補がそのNewtonの中でもあげられていたが、僕はその『遺伝』の文字が真っ先に目に入った。

中学生ながらに思った。

「俺の遺伝子には欠陥があるのかもな」

最近になって、またいろいろと調べた。中学生の頃よりも情報は増えた。そして、様々な記事や事例から確信が生まれた。

自閉症は遺伝する可能性が高い、という事実である。

「あーあ、俺の人生終わったな」って、僕は思った。

僕には自閉症の兄がいる。僕の立場を明確にしておくと、僕は兄が大嫌いだし、クズだと思ってる。さらに言えば、障害者(あえて障がい者とは表記しない。その風潮がムカつくから)はすべからく嫌いである。24時間テレビをみていると吐き気がするし、親のことも恨んでいる。

なにより、僕自身の運の無さを恨んでいる。

僕は今高校3年生であるが、憂うべきは遺伝子だけではない。

この先、両親がいなくなってしまうと、幼稚園児並みの脳ミソの成人男性を僕が面倒見なければならない。兄は現在、作業所で働いている(笑)が、十分な給料であるはずもない。

お先真っ暗である。

さきほど遺伝子について述べたが、可能性という観点でいえばもちろん健常者の子供が生まれる可能性の方が高いだろう。

でも、万が一、障害者の子供が生まれたら?

僕は相手の女性に謝罪するだろう。手を床について、これまでの時間(たしか、自閉症は産まれてから3年以内になんらかの症状がでる)に対する賠償金を払い、離婚届をだすだろう。もちろん、相手方の御両親にも謝らなければならい。

なぜか。僕は自閉症、障害者の親の苦労を知っているからだ。はっきりいって、狂う。鬱病とかあたりまえ。そんな苦労を他人に押し付けられるはずがない。僕の母のような人になってほしいと思うはずがないし、僕は僕の父のようになりたくはない。

僕の親はその苦労を知らなかったから、子供を産んだ。元気で健康な子供ができることを願って。それを信じて。

じゃあ、僕は? どうすりゃいいんだよ。

今までずっと、健常者の家族が羨ましかった。そういう家族をつくりたいと思ったことも、確かにある。

「兄弟いるの?」って聞かれた時の苦痛(よく聞かれるし、そのたびにちょっと泣きそうになる)。

僕の兄が障害者であることを知っているやつから「おい障害者」とからかわれた時の苦痛。小学生の頃だったし、もう気にしてないけど。

ただ、これまでの約18年間で気づいたことは、障害者の、自閉症の弟であることがもたらした災いは、想像以上に重く、僕はかなりの変人になってしまったということ。

ほんと、健常者の家族が羨ましい。健常者の家族に生まれたかった。